ブラック企業歴20年の私が伝える、ブラック企業の見分け方

社会に出て約20年、転職をして4社を経験し、現在はフリーランスとして働いています。

思い返せば、勤めた会社、協力会社、下請けからクライアントまで、

みーんなブラック企業だったので、普通の会社というのをほとんど見たことがありません。

ブラック企業にも程度がありまして、

漆黒、超ブラック、ブラック、グレーの4段階ぐらいあると思います。

その中にも、給与、勤務時間、人間関係、労働環境など様々な条件面のブラックがあり

私はほぼすべてを経験したので、

今回よりいくつかの経験を綴ってみたいと思います。

目次

ブラック企業の見分け方

ブラック企業には絶対に共通する一つの事実があります。

それは、長く働いている平社員には良い人が多いということです。

この理由は、良い人だからブラック企業を辞められずに残っており

他人のことなどどうでもいい人やできる人はさっさとやめてしまうからと考えています。

また、上層部と中間層はずっと同じ人間がいて、新人がすぐに辞めるので永遠に循環するのも特徴のひとつです。

図にするとこんな感じ

この中間層(平社員~課長ぐらいまでの人)は大体いい人が多いです。

たまにとんでもないクズもいますが、8割ぐらいは良い人。

新人層は早ければ1日目、長くても2年経たずに辞めてしまうので、

直属の先輩となる人の良い社員が入社何年目か、がブラック企業を見抜くポイントとなります。

直属の先輩が7年目で、その先輩の下は入社1年、など間の世代がいない企業はほぼ間違いなくブラックです。

就職活動の際には、この辺りをしっかり質問して見極めることをお勧めします。

私が見てきたブラック企業

それぞれの細かな内容は今後書いていくが、

まずは簡単に箇条書きでお伝えしたい

漆黒企業:とあるメーカー

ここは私が新卒入社した会社

地方でかつ給料が高いことを条件に就職活動をした結果、

この会社の初任給がに入社したが、最も高かったので就職したのですが、

とにかくひどい会社でした。

特に勤務時間と労働環境は最悪で

箇条書きで列記するとこんな感じです

  • 繁忙期は7時-28時(午前四時)という22時間勤務が続く(もちろん残業代なし)
  • 私の勤務中に激務による死者1名、事故による半身不随1名
  • 元暴走族が多く勤務している
  • 朝礼は外で行われ、夏は気絶者が続出する

社員数百名のそこそこ大きな会社でしたが、

私が在籍していた数年間でも過労による死者1名、半身不随が1名がでました。

新入社員の親の訴えにより、労働基準監督署が是正に入ったこともあったが、

驚くほど何も改善されませんでした。

この会社の在職期間中に、

外国人技能実習生の長時間労働がでかでかと新聞に載ったことがあったが、

問題になった外国人技能実習生よりも、

私の方が労働時間がはるかに長く、それを見て目が覚め退職。

働いている期間中はいかにして死なずに長期入院できる事故を起こすか

を考えて生きており、同期の中には実際に事故を起こしたものもいました。

今、ブラック企業やグレー企業に勤めてもなんとも思わないのは、

この漆黒企業の経験があるからです。

超ブラック:とある出版関係

次に超ブラック企業。

ここは、給与と人間関係、労働時間がブラックでした。

箇条書きにするとこんな感じ

  • 一生正社員になれない、謎の契約社員システム
  • 社長がとにかくクソ
  • 社長が最高にクソ

ここでは1年半働いたが、最高に無駄な時間を過ごしたと思っています。

とにかく社長がクソみたいな人間で、傲慢の権化みたいな人でした。

全社員数10人程度の会社だが、私がいた1年半の間で、

50人以上の新人たちがやめていきました。

中には3時間で消える人もいました。

私に初めに仕事を教えてくれた方も実は入社2週間目の社員で、

1か月も経たないうちに辞めていきました。

社会的な意義が高いことをやっている企業なので、

新人の獲得には苦労していませんでしたが、

入った後のギャップに驚いてみんな本当にすぐに消えていきました。

私は前職が22時間労働の漆黒企業だったので、

夜10時までに仕事が終わる、ということに感動し、1年半も勤めてしまいました。

ブラック企業:とある広告関係

超ブラックで社長の攻撃を受けて心を病んだ私は、

しばらく休養したあと、誘いを受けてこのブラック企業に入りました。

マイナスポイントはこんな感じ

  • 安すぎる給料
  • 社長の好き嫌い人事

ブラックポイントは給与。総支給15万という驚きの金額。

入社前の面接で、総支給額最低25万もらえるなら入ります、という契約で入社したはずでしたが、

初月の給与面際には15万と書かれていて驚きました。

当然上司に文句を言いに行きましたがが、うやむやにされ、

ここでも1年半の時を過ごしてしまいました。

15万という給料では生活が出来ず、貯金も使い果たし、

生活ができなくなったため、退職しました。

グレー企業:とある営業職

これは私が最後に勤めた会社です。

まあブラックではありますが、

もはや私はほとんどのブラックポイントは許容できてしまう体になっていて、

ブラックかどうか判断も出来ません。

  • 週8で飲み会(社長のおとも)
  • 思い付きで始まる新規事業

この辺りがポイントでしょうか。

業務時間は当然のように長かったですが、その分早めに終わることもあり、

月に最低でも4日は休めていたので、業務時間にはそれほど不満はありませんでした。

つらかったのはほぼ毎日飲み会があることで、

下手をすると1日8時間以上飲んでいる日もありました。

この飲み会以外はつらいこともなく、5年ほど在籍し、

あれ、こんなに働くなら自分で会社した方が良くない?」と思いいたって退職しました。

ブラック企業に入らないためには?

ブラック企業を経験してきた私が言いたいのは、この1点だけです

就活や転職に「終わり」を求めない

仕事を探す、という作業はかなり過酷なので、どうしても「早く終わってくれ」という気持ちが芽生えます。

そんな時に内定をもらうと「もうここでいいや」とあまり考えずに、

就職先を決めてしまうことがあると思います。

私は完全にそれです。

業界研究、企業研究は当然のようにやるべきで、

就職(内定)は「始まり」であることを理解して就活に臨むことが大切です。

行きたい業界がない、と嘆く人は、新卒時はとりあえず大手に行っとけばいいと思ます。

大手から中小に来る人は多いが、中小から大手に行く人は少ない。

大手なら社内の業務も多いので、その中で好きなことが見つかるかもしれません。

くれぐれも「もうここでいいや」で職場を決めてはいけません。

そこは十中八九ブラックです。

ブラック企業に入ってしまったら?

答えは簡単です。

すぐ辞める

あれ、ここブラックじゃね?と思ったら、すぐにやめましょう。

あなたがいい人な場合、やめられなくなってしまうかもしれません。

すでに辞められなくなってしまっている場合は、会社に行くのをやめましょう。

退職届は投函で大丈夫です。

退職代行を使っても良いです。

どんな方法を使ってもいいから、すぐに辞めるべきです。

ブラック企業で出来る経験など、人生の役に立つことは全くありません。

そもそもたかが仕事です。

命をかけるほどのものではありません。

ブラック企業を辞めるときに言われる言葉は大体こんな感じです。

  • 裏切者
  • みんなに迷惑がかかる
  • お前を採用して育てるのにいくらかかったと思ってるんだ 
  • あと半年がんばってくれ

ほぼこれ。あとは恫喝。

この言葉を言われたら「あ、進研〇ミで見たやつだ」くらいの気持ちで受け流しましょう。

全部こちらに関係なし。

あなたに責任はない。

あと半年がんばってくれ、の言葉通りに半年頑張っている間に、

病気になってしまうかも知れない。

先に書いた通り、私の同僚は実際に心を病み、半身不随で今も動けないし、死んだ人もいます。

辞めても追いかけてくるかも、と考えるかもしれないが、

ブラック企業を退社した後、同期と連絡を取ることはあっても先輩と連絡を取ることはない。

ブロックすれば終わりです。

死ぬ前に辞める

これが何より大事なこと。

半年その会社で働くぐらいなら、半年死ぬ気で勉強して資格を取るべきです。

ブラック企業だと気づいたら、一切悩まずすぐ辞める。

これがブラック企業から離れる唯一の方法です。

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この記事を書いた人

旅、読書、漫画、レコード、音楽、楽器、釣り、プラモ、ガレージキット、ぬいぐるみ、電子工作、ゲーム、レトロゲーム、片付け、ガジェット、金融、ビジネス、株など、趣味が多すぎる男。
実際に体験したことだけを書く、誠実な男。

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