フリーランスや個人事業主が売上や利益よりも気を付けるべきこと

「社員ゼロ! きちんと稼げる「1人会社」のはじめ方」という本を拝読いたしました。

私も独立して5年、マネジメントが自分の性に合わなくて独立したこともあり、

社員は入れずに1人でやっていくと決めています。

売り上げも順調に毎年前年を更新しておりますが、

日々不安があるのも事実です。

そのため、以前より様々な本を読むようになりましたが、

その中でもこの「社員ゼロ! きちんと稼げる「1人会社」のはじめ方」は、

私にぴったりの内容でしたので、自分のことを顧みつつ、読書メモを残します。

目次

社員を増やすという選択の先にあるもの

1人で個人事業主をやるのと違って、

社員を雇うと下記のようなスパイラルに入ります。

  1. 社員分の売り上げも上げる
  2. 売り上げがあがって回らなくなる
  3. 社員を追加する
  4. 事務所を広くする
  5. お金を借りる
  6. 家賃と返済のためにさらに稼がなければいけなくなる
  7. 人を増やす
  8. 事務所を広くする

サイバーエージェントの藤田晋代表が書いている「渋谷ではたらく社長の告白」という本を読むと

まさにこの典型で、初めは同僚と二人で始めた会社がみるみる内に大きくなり、

500万の家賃を払うために必死で働く描写から上場時の奔走ぶりまで、

本当に忙しそうである。

私も株式会社を共同起業したことがあるので覚えがありますが、

起業してから売り上げが軌道に乗るまでは、ほぼ休みもなく朝から深夜まで働きづめていました。

売上だけでなく、社員の管理、社員が起こす問題のカバー、経理、税務、労務など業務は多岐にわたり、

1日も心が休まることはありませんでした。

そしてまた社員が増え、その社員の分まで稼がなければならないため、

仕事はどんどん増えていくのです。

あまりにもずっと働いているので、

これなら一人で会社をやった方がまだ楽なのでは?

と思い、私は会社を辞めて独立。

誰も雇わず一人企業として生きていくことを決めたのです。

実際、一人の今の方が以前より楽です。

一人企業で一番大切なこと

社員ゼロ! きちんと稼げる「1人会社」のはじめ方」で非常に感銘を受けたのが、

最も大切なのはリスク管理だ」という言葉です。

1人会社でも、起業をすると売り上げを追いかけて、忙しくしがちですが、

忙しいあまり一つ一つの案件がおろそかになって失敗した経験は誰にでもあると思います。

複数人いる場合は、誰かにリカバリーをしてもらえるので、

自分は失敗の埋め合わせに全力を注いで、

ほかの案件はメンバーに任せる、ということも可能です。

しかし1人企業ではこれが出来ないため、

失敗のリカバリーをしている間に他の案件が詰まっていき、お客様に迷惑をかける、

ということは往々にしてあると思われます。

複数の失敗が重なれば大切な得意先がなくなってしまう可能性もあり、

一つの失敗が大事件につながる可能性があることは、

常に念頭に置いておかなければなりません。

だからこそ「失敗をしないシステム」を考えておく必要があります。

例えば私は以下のルールを作って案件の量を管理しています。

  • 案件を受けすぎない
  • 基本業務はシステムで自動化
  • 複数の協力会社を用意
  • 自分が対応できない場合はクライアントにその旨を先に伝える
  • 明らかに無理な場合は、同業他社をクライアントに紹介する

そして案件の量を調節することで時間に余裕を持たせ、

空いた時間は基本的に「確認作業」にあてています。

  • 自分で作った資料の確認
  • システムを使ってデータ不備の確認
  • 先方作成データの確認
  • 納品前日に再度すべてを確認

これらの確認を行うことでミスが起こる可能性をつぶし、

大きな事故が発生しないように気を付けています。

納品前日に再度すべてを確認、という項目は

社員ゼロ! きちんと稼げる「1人会社」のはじめ方」を読んでから、

付け加えました。

とにかく一つのミスが命取りだと心得て、

事前にミスを防ぐシステムに時間を使っています。

稼ぎすぎず、使いすぎない

一人会社で、ミスをしないように気を付けていると、

そこまで大きく稼ぐことは出来ません。

利益ベースで1億、2億というのは難しいです。

利益をアップしたいなら、とにかく固定費を減らすことが必要です。

私の場合、仕事に絶対必要なのはPCとモニターのみなので、

経費はそれほど掛かりません。

税理士は雇っていますが、これはミスを減らすための必要経費と考えています。

他の固定費は出来る限り使っていません。

サブスクも業務に必要なクラウドやソフト以外は使用しておらず、

つつましい生活を送っております。

大きな稼ぎはない分、時間には余裕がありますので、

空いた時間でこうしてブログを書いたり、本を読んだり、

趣味に時間を使ったりしていて、充実した毎日です。

余ったお金は投資に回しているので、

少しですがお金がお金を稼いでくれることもあります。

危ない時はすぐ辞められる

人を雇う、事務所を借りるなどの事業投資をしていると、

会社が赤字に転落したときに会社を辞めることが難しくなってしまいます。

社員に対して「今月は赤字だから給料は0です」などと言えるはずもなく、

借金をしてでも給料を払わなければいけません。

外注や仕入れ先が多い場合も同様で、支払うためにはお金を稼ぐしかないのです。

これが1人企業であれば、自分が食事を我慢すれば良いので、

わざわざ借金をする必要もありません。

仕入れがない業態、外注が必要ない体制を作っておけば、

自分の稼ぎさえ作ることが出来れば安心です。

事業が立ち行かなくなったときは、

潔く1人企業を畳んで、バイトするなり就職するなりすればいいだけです。

副業として業務は続けて、

また稼げるようになったら一人企業に戻ればいいのです。

まとめ

この本と出会って「自分がなぜ独立したのか」を再確認できました。

たまに「そろそろ人を雇わないと仕事が忙しくて大変だ」と思うことがありますが、

そんなときはこの本を読みなおして、反省しています。

案件が多すぎ、稼ぎすぎだ。案件を減らして稼ぎを減らそう

と反省して、クライアントに正直に説明して案件をお断りすることで、

自分のキャパシティを守りつつ楽しく仕事が出来ています。

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この記事を書いた人

旅、読書、漫画、レコード、音楽、楽器、釣り、プラモ、ガレージキット、ぬいぐるみ、電子工作、ゲーム、レトロゲーム、片付け、ガジェット、金融、ビジネス、株など、趣味が多すぎる男。
実際に体験したことだけを書く、誠実な男。

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